「子どもが一人でお着替えできない」を解決したい

「うちの子 2歳なのに

 一人で全く着替えようとしないんですよ」

と相談されたら、あなたはなんと答えますか?

 

根気と褒め方が重要「お着替え」

身辺自立を目指す上での難関の1つ「ひとりでお着替え」

前回の記事の「排泄」と同じように、失敗と成功を何度も繰り返しながら

徐々にできるようになるものです。

よく言われる目安ですが

  • 2歳:自分で着替えようとする気持ちが芽生える
  • 3歳:1人でお着替えができるようになる
  • 4歳:保護者のマネをして、服を自分で畳もうとする
  • 5歳:面倒くさくなり服を脱ぎ散らかしはじめる(我が子の場合)

とにかく、これはあくまでも目安です。

長男なのか末っ子なのか、保護者の甘やかし度合いなどで、でき始めるタイミングは一人ひとり違います。

「2歳になったからといって、誰でもすぐに着替えができるようになるわけではありません。」

では、一人お着替えのファーストステップはどのようにすると良いのでしょうか?

 

1人お着替えへの道

①揺らいだら負け

まず、必要なのは保護者であるあなたが「1人でお着替えができるように教えるぞ!」と揺るがない気持ちを持つことです。

揺るがないためには、それなりの準備と気持ちづくりが大切です。

 

②いつもより時間的余裕を持つように心がける

保育園や幼稚園に出かける時、または外出をする時に急いで準備をし、着替えをしない子どもに

はやく着替えて!!」と怒ったように声をかけ

もう!急いでるんだから!今日だけは特別よ」と時間がない事を理由にあなたが着替えさせていませんか?

実は、私もその経験があります。早めに準備をしてしおけば、子どもが着替える時間を最後に持ってくることもでき

「よ~し、最後にお着替えタイム~」と言いながら、ちゃんとお着替えの練習がゆったりとできます。

保護者の皆さんの中には、なかなか時間が取れない方もいるかと思いますが、お着替えの練習の時には、お子さんのためにも少し時間的余裕を持つように心がけてください。

 

③うちの子は褒めて伸びる子

お着替えの練習の最初は、簡単なことからスタートさせます。

パンツを1人で履かせるところから?

いいえ、最後の仕上げを子どもにさせるところからです

一番最初に練習するとすれば、やっぱりパンツからでしょう。

しかも一番最初はパンツを履く時に、足を通したりするところは、保護者の方が履かせてあげて下さい。

では、お子さんがやることはといえば、膝くらいまで上がったパンツを

グッと腰まで上げる仕上げの部分です。

 

仕上げの部分ができたら、満面の笑みで「すごい!できたね」「かっこいい!」など、しっかり褒めてあげましょう。

ちょっとした簡単なことで褒められると、お子さんも「えっ!こんな簡単なことで褒めてもらえるんだぁ」「次もやってみよう」「次は自分からやってみよう」という気持ちがふつふつと出てきます。

その気持ちが芽生えると、どんどんお子さんの方からお着替えに挑戦しようという行動が見られるようになります。お着替えだけではなく、家の中のお手伝いなども【まずは仕上げの部分⇒笑顔で褒める】が当てはまります。

 

④満面の笑みは空気を動かす

ちょっとしたことでも、褒める時はあなたとお子さんが顔を向きあわせて、満面の笑みで褒めて下さい。それが一番のポイントです。

このサイトは「障害児保育」をテーマしておりますが、お着替えの練習の指導に関しては、障害のあるないは、あまり関係ないのかなと思います。

もちろん脳性麻痺のお子さんや重症心身障害児の場合は困難ですが、褒め方に関しては同じだと思います。

なぜ顔を合わせて満面の笑みで褒めることがポイントなのかといいますと

それは「空気が動く」からです。

乳幼児もそうですし、発達障害や聴覚障害、知的障害などがある子もそうですが、発語や言葉の獲得が完全にできていないお子さんは、こちらが考えている以上に「空気を読む力」があります。

些細な雰囲気も「これはダメなのかな?」「これはやっても良さそうだぞ」と子どもなりに感じます。

 

例えばあなたがキッチンにいたとします。

リビングにいるお子さん方「でけたぁ~」と声をかけられて、「あぁ、すごいね。じゃ次に・・・」なんて、顔も見ずに褒めたとしても、お子さんは「あれ、褒められたのか?」「褒めてもらえないなら、やる気がでない」と考えてしまいます。

ですので、お子さんに笑顔を見せることで、「私は良いことやったんだ」とお子さんが感じ取り、次の意欲へとつながります。

笑顔を見せたり、頭をなでたり、ハイタッチをしたりとして褒めると空気(その場の雰囲気)が動いて、お子さんの心にも響くはずです。

 

笑顔を見せる事は大切なことです。でも、視覚障害がある子どもは見えないのでは?と思う方もいると思いますが、笑顔になれば自然と声のトーンも上がります。声の違いはしっかりと聞き分けることができますので、ちゃんと笑顔になることは大切なんです。

 

 

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