選択性緘黙は場面緘黙と呼ばれています。
家族やいつも会っている人とは、ちゃんと話すことができるのに
幼稚園や保育園ではお話ができない子がいます。
「そんな子なんて、よくいますよ」っと思われるかもしれませんね
でも、ただの人見知り、恥ずかしがり屋といってしまうと簡単なことですが
そうでもありません。
選択性緘黙は、声をかければ、小さく頷いたりするなどの反応をみせる子から
硬直してしまい、まったく反応しない子もいます。
選択性緘黙とは?
場面緘黙症の子どもの多くは、先天的に不安になりがちな傾向があります。
また、最近では脳の扁桃体と呼ばれる部分に、明確な刺激があると言われています。
この扁桃体は、記憶と情緒を管理する部分です。
そこに他人に対して「闘争・逃避反応」が起こり、拒否反応を起こしているようです。
緘黙を引き起こす要因は?
この選択性緘黙は、先天的なものと言われていますが、その影響よりも環境が二次的要因になり引き起こされることがあります。
よく家族からの虐待やネグレクトを受け、心理的に傷ついた事による要因として例に挙げられますが
しっかりと子育てしている保護者がいたとしても選択性緘黙になる子がいます。
選択性緘黙の子がいるからといって、親の虐待を疑うのは保護者へのストレスにもなります。
そのほかの要因も数多くあります。
極端にいえば「話さないといけない状況にストレスを感じる」その状況が続くと選択性緘黙になることがあります。
例えば、言語障害があり上手く発語ができないということを子ども自身が理解しだすと、他人と話したくないという気持ちが芽生えやすくなります。
選択性緘黙の2~3割の子どもは、この言語障害や会話障害があります。
また他にも、国際結婚をした夫婦の子どもや人前に出ることが多い子も緘黙になることがあります。
再度いいますが、緘黙を発祥する子、先天的に内向的な子であるということです。
昔は、情緒障害の1つとして考えられていました。当時は自閉症も情緒障害の1つと考え
ら、「話すことができない」ことが突出した自閉症と理解されていました。
当たり前ですが、今では緘黙と自閉症は全く違うものとされています。
選択性緘黙の治療方法は?
選択性緘黙を引き起こす理由は、人それぞれです。
ですので、その原因を見極めることが治療の一歩になることでしょう。
治療方法も人それぞれです。
一番は、カウンセラーなどの専門家への相談。
小さい子の場合は、遊具やおもちゃを介して他人と少しづつ距離を縮めていくなどの対応方法もあります。