
「視覚障がい」というと、サングラスをかけて、白杖で道を確認しながら歩いている方をイメージするかもしれません。
しかし、視覚障がいでは、「全く何も見えない」という方ばかりではありません。
視覚障がい者の7割は、光を感じたり、物の輪郭などはぼんやりと感じる「弱視(ロービジョン)」の方です。
保育園での弱視児
保育園や幼稚園に入園されるのは、弱視児がほとんどでしょう。
その時に大切になるのが、その児童がどんな見え方をしているのかということを把握する必要があります。
把握することで、声のかけ方、創作作業などの園生活で、どんな配慮が必要なのか検討すべきです。
視覚障がいの種類
<眼球>
- 視力障害
- 調整機能障害
- 運動障害
- 視野障害
<まぶた>
- 欠損障害
- 運動障害
視覚障がいでは、視力障害だけと思いがちですが、大きく6つに分けることができます。
視力障害:一番低い6級でも、一眼(片目)の視力が0.02以下で、もう片方の目が0.6以下。両眼の視力を足して0.2を超えるものとなっています。
調整機能障害:見る対象物にピントが合わせられないことです。
眼球の運動障害:見る対象物が2重3重にぼやけて見えます。複眼とも言われます。
視野障害:見える範囲が狭く、中心部分が見えづらいなどの見え方をします。
まぶたの欠損障害:まぶたの長さが足りず、閉じても目を完全に覆うことができない。
まぶたの運動障害:まぶたの筋肉や神経の動きに障害があり、目を完全に覆うことができない。
このように視覚障がいといっても、その内容はさまざまです。
例えば、視野の中心が欠損(見えない)場合は、何かを見せるときは少し正面よりズラして提示したり
ピントが合わない児童には、どの位置だと見えやすいのか声掛けをし、確認するなどそれぞれの児童に合わせた配慮や声掛けが必要です。