前回は、ADHDのAD(注意欠陥)について記載しました。
今回は、HDの多動性についてです。
保育の現場では、じっとしていられない子、衝動的に走り回る子など日常茶飯事です。
注意欠陥多動障害は7歳前後(学校入学前後)にわかることが多くあります。
なぜ7歳前後なのかと考えますと、幼児教育でのシュタイナー教育「七年周期」の考えのように
7歳くらいになると、第1段階の成長期も終わり、思考力・感情のコントロールが磨かれる第2期に入り
言動でのほかの子との違いに、周囲の大人が気づきやすくなることが理由だと思います。
HDの意味とは
注意欠陥多動障害(ADHD)のHDとは
Hyperactivity Disorderの略。
Hyperactivity(ハイパーアクティビティ)・・・活動過剰
Disorder(ディスオーダー)・・・障がい
一般的に突発的な行動が多く、また持続的な行動が多いとされています。
多動的な行動とは
「多動」という言葉を、このサイトでは使用しますが、「過活動」とも言われています。
多動的行動の特徴
- みんなと同じように、絵本の読み聞かせを座って聞くことができない。
- ちょっとしたことで、すぐに叩いたり噛み付いたり、乱暴な行動をする。
- やってはいけない行動を、衝動的に抑えきれない。
- 感情のコントロールが難しく、大声で叫んだり泣いたりする。
これらが多動的行動の特徴とされています。
これらの特徴が大人になってからも続くかというと、そうではありません。
発達障害の程度にもよりますが、成長するにつれ、子どもの時のような多動的行動は目立たなくなります。
ただ目立たなくなるだけで、座っていても机の上を指でトントン叩いたり、ペン回しをしたり、貧乏ゆすりをしたりと静的な多動に移行する場合があります。
そして、ADHDと診断を受けたからといって、必ずしも多動的な行動が表れるわけではありません。
ADHDの方の中で、ADD(Attention-Deficit Disorder):不注意優勢型に当てはまる方は
多動的な行動は少ないのですが、記憶が難しかったり、うっかりミスが多かったりと、注意欠陥の方が目立ちます。
ADHDの中でも多動優勢型・不注意優勢型・混合型の3つの分類については、別の記事に紹介したいと思います。