自閉症は行動特徴から診断されます
自閉症は脳の機能異常とされていますが、手術中の麻酔を同様、はっきりと脳のどの部分に機能異常があるのかなどは解明されていません。
身体的な特徴や外見でも判断することができず、また脳波や血液検査のような医療的検査や心理学検査などでも明確な診断を行うことができません。
診断は、その子の人や物への接し方や関わり方で診断が行われています。
ですので、保護者の方ですと特に最初のお子さんに自閉症の傾向が表れても、見落としてしまい早期対応ができなかったという例もあります。
ちょっとした違和感も気にしてみる
子育て中には『気にし過ぎるの良くない』と言われることが多々あります。現に私も子育てを始めた頃はよく言われました。
でも、少しでも違和感を感じたら、つい気にしてしまうのが親です。
実際に『気にし過ぎは良くない』というアドバイスを言ってくださる方は、健常児の保護者の方が大半で、障害があるお子さんをお持ちの保護者の方からは、『少しでも異変を感じたら、専門家に聞くべき』とアドバイスをもらうことが多かったです。
我が子が5~6歳の就学を目の前にした年齢で、障害に気づかれた方もいて、できるだけ早く対応すべきだったとの後悔の想いからのアドバイスだったと思います。
自閉症を疑う3つポイント
下記の例に該当したら、すぐに「自閉症」ということではなく、気にしていただき、可能であればお近くの専門家(保育士、幼稚園教諭、保健師)へ尋ねてみるべきです。
①社会的相互交渉の質的異常
主に対人関係についてのものです。
例
・目線が合わない、または合わせないようにしている。
・同年代の子どもたちと関われない、遊べない。
・相手に共感できない。または意図が読みとれない。
②コミュニケーションの質的異常
コミュニケーションについてです。
例
・単語レベルでは理解しているが、文章になると意味がわからない。
・必要以上にオウム返しをする。
・自分の好きな言葉を繰り返す。
・一方的に話したり質問をするが、その返答は聞こうとしない。
③反復的行動パターンと感心の著しい限局
例
・常同行動がある。よくあるものとして、その場でのジャンプ(飛び跳ねる)、目の近く手を持ってきて
ピラピラ、ヒラヒラ(小刻みに動かす)とさせる。
・ものの順序や行動での動線にこだわりがあり、その通りにしないと気持ちが落ち着かない。そわそわしだしてしまう。
・ある限定的なものにしか興味を示さない。
よくある例をいくつかあげましたが、この例はあくまでも一部です。何度も言いますが、この例に該当すれば必ず自閉症というものではなく、もし心当たりがあれば専門機関への相談をオススメしまうということです。
初めてのお子さんの場合ですと、子育ては分からないことばかりです。
私自身、保育士も幼稚園教諭の資格を持っていますが、我が子となると全くの別物です。
皆さんも悩まれることは多くあると思いますが、悩んだ時こそ、すぐに誰かに相談すべきです。
保護者がモヤモヤとしたものを心に持っていると、お子さんも落ち着きませんので、お互いのためにも早急に解決する道を専門家と見つけることがベストだと思います。