自閉症というと、よく「自分の中に閉じこもっている人」と思われがちです。
いろんな方と話をすると、
自閉症を脳の障害ではなく、統合失調症(昔は精神分裂病と言われていました)の1つと思われている方が多いことに気づきます。
これはある意味、仕方がないことだと思います。
そう思われる理由として、2つのことが考えられます。
間違われる2つの理由
1つは、実際に昔は、自閉症と統合失調症は同じものとして分類されていました。
医学なども進んでいないころは、脳の研究や自閉症を専門に研究される方も少なく
症状もよく似ていたため、自閉症も統合失調症も同じものと思われていました。
その考えが、一端社会に浸透してしまったので、今でもそのような考えがある人がいると思います。
2つ目は「テレビ・映画」です。
これは非常に強く影響を与えていると思います。
これまでにも自閉症をテーマにしたドラマは日本でも多くありました。
その中で演出とは思いますが、「自閉症」の人が誰かに話しかけられても目線をチラッと向けるだけで何もしない。
ぶつぶつと独り言を言いながら人形を触っている。どんなことに関しても興味を示さない。
自閉症の特徴の1例だけを、多くのドラマや映画に表現されているので、自閉症とはこういうものかと思われる方が多いと思います。
私も最初は社会一般でも思われているような「閉じこもる人」のイメージを持っていましたが
実際に多くの自閉症の方と会ったり、高機能自閉症の児童とも関わる回数が増えてくると、「閉じこもる」だけではないことに気づきました。
発達障害では一人ひとり、個性と同じように障害の現れ方もそれぞれです。
保育士や幼稚園教諭の方は、教科書に記されている一般的な特徴を覚えることも大切ですが、しっかりと関わる児童をまずは健常児と同じように接し、その児童の特徴を把握していただきたいと思います。
自閉症をテーマにした映画といえば
自閉症をテーマにした映画やドラマは数多くありますが、私が見た中で一番リアルだなっと思ったのは
ブルース・ウィリス主演の「マーキューリー・ライジング」です。
刑事ものなんですが、その中でサイモンという自閉症の子どもがでてきます。
高機能自閉症ではなく、知的障害もある自閉症です。
自閉症の児童には、よくある対応の1つに人や物、行動をカードにして提示するという方法があります。