聴覚障がいは、いろんな障害の中でも特に「見えない」という特徴があります。
肢体不自由者のように車いすに乗っていたり、視覚障害者のように白杖を使ったり、移動介助の方がいたりと姿を見れば、どんな障害があるのかわかる障害もあります。
補聴器や人工内耳を装着していると「聴覚障がい」とわかるのですが、女の子のように髪が長いと
耳がすっぽりと隠れてしまって、補聴器などが見えないと、一見、障害があるのかわかりません。
見えないからこそ、理解もしづらい障害なのかもしれません。
聴覚障がいの壁
聴覚障がいで、一番の壁になっているのが「コミュニケーション」と「情報」でしょう。
コミュニケーション障害
相手を理解したり、自分を理解してもらうにはコミュニケーションは欠かせません。
聴覚障がいは、そのコミュニケーションの大きな壁になっています。
相手の話しが聞こえないだけではなく、自分の発語・発声も聞こえませんので、
上手く話せない子も多くいます。
情報障害
「聴覚障がいは情報障害」と言われるほど、情報を入手することが困難な障害です。
情報といいますと難しいように思えますが、その情報の代表的なものが生活の中にある音すべてです。
テレビやラジオ、車のクラクション、交通機関のアナウンス、目覚まし時計、誰かの話し声・・・
生活の音を挙げていくと無数にあります。
子どもの場合ですと、それらの音の情報がないと暮らしや成長などに壁が生じてしまいます。
聞こえのレベルについて
聴覚障がいのレベルについては、聴力検査で調べられます。
そこで軽度難聴・中度難聴・高度難聴・ろう(聾)に分けられます。
聴こえのレベルと音の大きさ
聴覚障がいにある聴こえづらさは、音の大きさだけでは判断できません。
音の大きさ(dB:デシベル)のほかにも、音の周波数(Hz:ヘルツ)も関係してきます。
聴覚障がいの疑似体験する場合は、耳栓などで耳をふさげば少しは体験できますが
ヘルツに関してはあまり体験ができませんので、聴覚障がいの理解されづらい部分の1つだと思います。